TOP ≫ CATEGORY ≫ Essay
CATEGORY ≫ Essay

ご冥福をお祈りいたします


わたしの東京時代の古巣、大久保混声合唱団メンバーで
長くベースで歌われていた、和田孝さんが亡くなられたとFacebookで知りました。
ご冥福をお祈りいたします。

和田さんが大久保混声に入ってきた時に、わたしは団長だったので
その時もいろいろな事がありましたが(笑)、入ってからもいろいろな事がありました(苦笑)。
個性的ではありますが、裏表のない気持ちの良いおじさんです。

わたしが大久保混声を離れてから、お会いするのは年に1回、
東京都合唱コンクールでの再会のみとなりました。
そういう関係が11年ほど続いた、ということになるのでしょうか。

ここ何年も、わたしは和田さんにお会いするのが楽しみで楽しみで
いろいろな事を共に乗り越えてきた古い仲間、という感じでした。
やはり苦楽を共にした仲間、というのは特別な感覚があります。
最近、以前のような覇気(笑)が無くなったなぁ、お歳をめされたからなぁ・・・
と思っていたのですが。

昨年の9月、東京都合唱コンクールでお会いしたのが最後となりました。

ただただ、さびしいです。

共に過ごした時間は、わたしの中で宝物です。
和田さん、ありがとうこざいました。



合唱コンクールの季節。


合唱コンクールの季節、真っ只中ということで、
それに関して思っている事をつれづれに。


様々な立場でコンクールに関わるようになってきて思うのは
「コンクールとは器である」という事です。

その器に何を入れるか?は、演奏者自身が決める事であるから
どんなモノを入れるのもアリだと言えます。

単純な勝ち負けを重要視するのも、力試し的な参加も、
技術向上のための手段とするのも、甲子園的な浅春の1ページ的一体感を求めるのも
それはそれでありなのだと。

おそらくそのどれもが間違ってな。
しかし1つの要素に過度に拘ってしまうと
均衡を欠いてコンクールというものがいびつなものに変化してしまうとも感じます。

コンクールとは、勝ち負けが必ず付くのが大前提な本番なので
「勝ち上がったところが強い」という判断となりやすいですし
さらに踏み込めば、勝ち上がった団体が今のコンクール価値基準を作っているともいえます。
だから、偏向しやすいのがコンクールにおける合唱音楽とも言えます。
という事は、その判断を下す審査員の先生方は、
今後5年間ぐらいの価値基準を作っているのかもしれない。

ところが、勝ち上がらなかった団体の演奏が悪かったのか?と言えば
全くそんなことは無く(強く主張!)、むしろ代表になった団体よりもあっちの方が…
というケースもよく見かけます。
これだけ多様化した時代の価値基準を、1つ2つに絞るという事の方が
何かをゆがめているのかもしれません。

そうすると、感動したとか印象に残った、という音楽の根幹にかかわる要素と
コンクールの勝ち負けは完全にリンクしている訳ではない、ということ。
えっ、音楽って感動する音楽が良い音楽なんじゃないの?と思ったり。
じゃあ、何のためにコンクールに出ているのさ?と思わないでもない(苦笑)。

同時に、そんな時代だからこそ1つの価値基準を決める、という行為もあり得る。
うーん、いったい何なのさ?

…という風に、突き詰めて考え始めると、その実態を規定することは全く不可能。
本当に多くの要素が絡みついていてほどけません。
明快な答えの出ないものがコンクールというもの。
つまり、何だかよく判らない謎のイベント(笑)。

「何でも入れられる器である」というところが、合唱コンクールの面白いところかも。

わたしも当然、参加する時の価値基準を作っているつもりです。
ここで披露するような立派なものではないのですが
参加したすべての団体が勝ち上がるのは不可能なことなので
どの団体も、演奏後に参加すると決めた時の初心が貫けた!と
感じられることを心から願っています。


器に何を入れるのか?
そういう本番が、今週末も各地で繰り広げられます。

生きていてほしいんです


今日、小林麻央さんの訃報を知って、
すぐに思い出したのは、三善晃作曲「五つの願い」の3曲目、
「願い 一少女のプラカード」
という作品。谷川俊太郎さんの詩。

今日が、
太平洋戦争での沖縄戦の旧日本軍の組織的抵抗が終わった日、
というニュースを聞いた後に知った訃報だったからかもしれない。

----

生きていてほしいんです

兵士は

生きていてほしいんです

兵士の靴が知らずに踏みつけた蟻も


生きていてほしいんです

青空の下で 穴の中でも

生きていてほしいんです

今日は


子どもたちはかくれんぼをしています

木の枝が風にゆれ

目をつむるとまぶたが日に透けて赤い


誰が誰の敵なのですか

私たちはみな不死ではないのに

生きていてほしいんです

----

昨日夜、わたしはとりあえず元気でいろいろなことをしていました。
そのわたしの知らないところで、麻央さんは最後のいのちの炎を燃やし
このBlogを見ている皆さん、また見ていない皆さんもそれぞれの時間を過ごしていました。

これらは、同時並行で起こっていたこと。
笑いと哀しみと怒りと、そして多くの平穏な時間とは同時に存在する。
そのことに想いを馳せながら
今もわれわれは、今を生きています。

急がば回れ。


今日、ラジオから
「スピーカーが声を認識して、リクエストした曲をかけてくれる製品がまもなく実用化」
という話が聞こえてきて、うーーん。。。と考え込んでしまいました。
確かに便利ですが、そこまで便利な必要って、ある?

という事で、すこし昔話を。。

----

むかしむかし…今から21年ほど昔。。。

わたしは、大久保混声合唱団というところで
行きがかり上、団長的な仕事をすることとなり。(大汗)

すでに大久保混声は、日本を代表する合唱団の1つだったし
合唱指揮者である辻正行先生が指揮をしてらっしゃったようなところ。
当然、大ベテランメンバーも勢ぞろいしている合唱団、そんなところの運営を
若干20代後半の、田舎からノコノコ出て行ったわたしがやるというね。。。なんでー。。泣

今思うと恐ろしい話ですが、その当時も恐ろしかった(笑)。

ところがその頃の大久保混声合唱団は、
前団長、元団長と総務スタッフの方々のスキルの高さ、
そして辻音楽事務所の存在で運営を行っていました。

突然代わったわたしに、そんなスキルは無いのでどうしたらいいのか判らず。
もう本当に毎週、謝ってばっかりの連続でした。。。

今でも覚えているのは、
何かの出席調査をしなければならなくなり、でもそれを調べる方法が無く
(本当はあったと思うのですが、把握すらできていなかった。。)
しょうがないから、わたしが1人1人の家に電話調査。

その頃は1996年。今は懐かしいWindows95の時代。
世の中にようやくインターネットが普及し始めたところで
携帯電話を持っている人はだいぶ増えてきた感じ。
メールアドレスを持っていない人もかなり多い時代でした。

だから、何かの調査をするとなれば
練習時に直接会って調べるか、電話をするしか方法が無かった。

----

1件1件、電話を続けていると、自分の母親ぐらいの歳だったと思うアルトの団員の方から
「ねぇあなた、これを、1件1件電話をして調べているの?大変ねぇ。。。」
と心配されてしまいました(苦笑)。その時わたしは、
「能力も人脈も無いので、自分で動くしか無いのです…」
と返事をしたのは覚えています。

ただ、こういう事があった後からは、運営が少しやりやすくなった印象。
皆さんに「アイツが何かやってるから助けてやらないとな・・・」と、
少し思っていただけたのかな。
ありがたいことです。

----

今ではメールやSNSなど、便利な連絡方法が多くあります。
しかし、たくさんある連絡方法のどれを選ぶか?によって
ずいぶんと相手のリアクションや集団の雰囲気が変わる気がします。
相手が近くに居る印象のツールでも、リアクションは想像以上に疎遠だったり
手間のかかるツールだけれど、その分直接的に意見をもらえたりするものも。。

今さら電話だけの時代に戻れるわけが無いのだから
たくさんあるツールからどれを選択するのか?は、よく考えなければ。

そしてどんな時でもツールを使うのは人であり、人と人との付き合いが基本です。
運営する側は、ツールの向こう側に見える存在でありたいものだし
運営される側は、ツールの向こう側で動いてくださっている人の存在を
感じる感性が必要になってきます。

何が良いのか?は、それぞれが試行錯誤して答えを出していくのだとしても、
決して「便利=役に立つ」ではないのですよね。
急がば回れ、な方が良い事も多い。

そして、ツールに振り回されないよう、気を付けたいものです。

怒涛のGWでした(後編)


GWの話題なら、5月中に終わらせないとね(笑)。
だいぶ時間が経ちましたが、後編は5月6日・7日、最大の山場です。

----

5月6日
朝起きたら、身体がバキバキ。
GW中に家で寝たのは6日ぶり。
そしてGW期間中、合唱絡みでない日は5月2日だけ(笑)。
もうかなりお腹いっぱいなのですが、今日明日が最大の勝負だったりする。

午後2時ごろ尾道駅へ。
コールサルの練習見学に行く、岡山県の就実大学グリークラブの指揮者美女2人と待ち合わせ。
車に同乗して、夏過ぎると「カ~ル」の聖地と化すであろう松山へ移動。

道中では、就実グリーの話をあれこれ聞いて(笑)。

到着するなり、すぐの練習。
どうにもこうにも、やらなきゃいけない事だらけでアワアワ。
ハーモニーは?発声は?解釈は?
うーん。。。

練習後は楽しくお食事会♪


5月7日(最終日)

この日は朝9時から練習なのですが
同時並行で9時前から、先生方2人をお迎え。

まず、佐賀のピアニスト鈴木めぐみ先生が松山空港へ。
そして、雨森文也先生も松山空港へ。

ひえー。。。😱

両先生方2人をお迎えして、朝から昼食をはさんで夕方まで
メンデルスゾーン、三善晃作品×2、森田花央里作曲「石像の歌」のレッスン。
雨森先生をお迎えするのは、早いもので今年で4回目となりました。
「石像愛」の人一倍深い鈴木先生には、遠くからご足労いただいています。

さて、肝心の練習について。
何というか、少しは頑張ったと言いたいところですが
今回も控えめに言って撃沈でした。
やらなきゃいけない事が多過ぎて、何もかもまだまだ未完成過ぎる。。。

今回も、楽譜を深く読むという事、
そして音楽を俯瞰してみることを勉強させていただきました。
まだまだやらなければならないことが本当に多い。

でもそれだけ、楽しいことがたくさんあるという事。
雨森先生の指摘で、歌がどんどん変化していく。
何よりもその変化の瞬間が楽しいのだし、若いメンバーたちがそれを経験し
自分たちで音楽を考えていく大きなキッカケに
このレッスンがなる事を願わずにはいられない。

個人的には、自分の力不足を感じるばかりではありますが
こういう悔しい思いをすることが大切だと思っているので
今後の大きな糧となりますように!!

----

丸1日のレッスン後は、すぐに両先生を車に乗せて広島県の福山駅へ移動!
GW最終日だから大渋滞!?と予想していたのですが
何と車はガラガラで、今までに1度も無いぐらいスムーズに福山駅へ到着♪
車中ではいろいろなお話を楽しく聞かせていただきました。

雨森先生、鈴木先生、ありがとうございました!

----

という事で、9日間で8日合唱をしていたという、何とも贅沢なGW。
今まで、これだけ盛だくさんなGWはなかったなぁ。
どの日も、とても面白く充実した日だった!
この経験が、今後に生きてくることを……願うっ!!

(おしまい)