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全国コンクール2015 大学・ユース部門の感想(1~6)


先ほど無事帰宅しました。
長崎ではとても楽しい時間を過ごす事が出来たし
心が動く演奏をたくさん聞くことが出来ました。ありがとうございました。

「あれやこれや」は今年で終わりですが、感想を久しぶりに書いていこうと思います。
大学・ユース部門について、九州コンクールを聴いた時と同じく
全団体の感想を書こうと思っています。
早速書きます、忘れないうちに。。

1.Mithlandir
朝一番の出演順という事で大変だったと思うのですが
演奏会として聴けば、この団体がトップバッターで良かった!
朝一番から、何と充実した音を聴かせてくれたことでしょう。

課題曲
濃密な声が素敵!言葉の扱い方の処理に更に踏み込む余地があると感じるも
ゆったりとした雰囲気の演奏を、非常に味わい深く聴くことが出来ました。
自由曲
九州コンクールの時よりも更に上質の演奏に。
1曲目、軽快でリズミカルな曲を小気味よく楽しく、爽やかに聴く事が出来ました。
ちょびっとだけ気になったのは、Aveのアベという発音。
「めでたし」という意味があるディクションだったら…と感じます。
それでも拍手したくなるぐらい良い演奏だった!
2曲目、これも味わい深い演奏だったと感じます。
もう少しじっくり弱音で聴きたかった気も。
Oraは「祈ってください」という意味なのだけど、オラに聴こえたのも少し惜しい!
言葉の意味と演奏が一致すれば、もっと良かった気がします。

それでも、16人でこれだけ精度の高い演奏を朝一番に聴くとは・・・。
驚きとうれしさとともに始まった、今年の大学・ユース部門です。


2.早稲田大学コール・フリューゲル
久しぶりに聴く団体、しかも涙なくしては聴けない曲。
ステージの山台3、4段目を使う、後ろに下がった並びでしたね。

課題曲
温かく穏やかな声の作りで始まった音楽、とても良かった!
「おとうちゃん」のニュアンスは、もっと心からの呼びかけに聴こえたら、と感じました。
曲が進むにしたがって、言葉のニュアンスが薄い部分や和声の乱れが出てきたりして
なかなか全体を仕上げるのは難しいものですが、
音楽の全体のパッケージは上質の演奏だったと思います。

自由曲
強烈な悲しみを、感情表現を抑える事で表現した大人の演奏。
青年賢治の戸惑いと心の揺れが見えるかのようでした。素晴らしい。
途中の錯綜するヘテロフォニー辺りから、もっと心が乱れていく音がしていくと
更に曲の世界に惹き込まれたかも。
またディクションが少し表現に届かないと感じる部分があって
例えば、まもなく命の灯が消えるかもしれない「としこ」への呼びかけは
もっと違った言い方でも良かった気がします。
それでも、最後の「願う!」まで青年賢治の心の叫びは聴こえ続けました。
わたしは好きだったな。


3.Koris Bumbieri
初出場の若い団体。梨は…プログラムを見てなるほどね。。
山台1、2段目を使用。

課題曲
音楽の雰囲気を明快に作った演奏と感じました。
ところどころに傷が見えるも、それは最後まで貫けたかな。
表現の部分はもう少し踏み込めた気もします。
音楽の色はもっと変化が付いても良いと思ったり。
音楽の押さえどころは持っている演奏だけに、おしい!

自由曲
ファララララ!と楽しい音楽で始まりました。
発声が充実していて、聴いていて安定感のある演奏。
そうすると耳が細部を聴き始めます。
音色の変化というか言葉の変化がもう少しあれば!
音楽の起伏を細かく掘り込めたような気がします。
それでも、しっかりした音楽の作りを最後まで貫けたのは
合唱団の持つ力量かな。
全国コンクール最初の1歩はしっかりと足跡が残せましたね。


4.ひかりカレッジクワイア
コーラス・どーなっツー繋がりで、10月以降は知り合いが多い団体となりました。
とはいえ、知り合いが居るからと言って感想が良くなったりはしません。
そして演奏を聴き始めると…!

課題曲
パレストリーナの難曲、第1声のベースの出だしでいきなり音楽の世界に惹き込まれました。
フワリ…柔らかい声が伸びやかに拡がり、ポリフォニーの牽引役となる。
後から出てくるパートのしなやかなフレージングと声の重なり方に味わいを感じ
音楽的な密度の高さとクオリティを感じるパレストリーナ!
曲の一番最後のnos「tra」辺りで、発声が抜けてフニャっと聴こえたのは、ちと残念。
曲がドミナントで終わる意味を考えると、テージスの仕方にもう一工夫欲しかった。

自由曲
「今年」を力任せでは無く、味わい深く聴かせることに成功した好演!
言葉の扱いが自然だから、静かに歌っても音楽がおだやかに積み重なっていく。
特に男声の声が美しいので音楽全体に柔らかさを感じました。
中間部、ディクションが判らなくなるところが散見しはじめたのが残念。
HiCはやっぱりハードルが高いなぁ。
「地平は遠く」から、メゾフォルテには聴こえなかったかな。
ここからの積み上げは、もっと歌い込んでも
全体の整合性が崩れる事は無いように感じます。
ですが、まぁそれもアリかな?とも感じる演奏。
音楽的な説得力が高く、聴いていて「じーん・・・」としてしまった。


5.関西学院グリークラブ
100人弱の大人数ですから、山台にギッシリ!見た目も壮観でした。すごい。

課題曲
分厚く勇ましく聴かせた男声合唱。
ただもっと遊んでも良かったというか、酔っぱらいの歌でもあるから
直線的すぎると酔ってないようにも聴こえるかもしれない。
それとやはりドイツ語のディクションは難しいですね。
komm Helein!は、もっと誘い込んでる風に聴こえたかったかな。
しかし音楽の構築力が強固なので、盤石の演奏でもありました。

自由曲
抒情的な作品をしっかりと聴かせ切った演奏。
分厚い合唱団の響きで、会場を埋め尽くした感があります。
音色の変化、ディクションの移ろいで
曲の抒情性をさらに表現できた印象もあります。
途中から登場した風の音?は、もう少し奥行きがある音に出来たかな。
いずれにせよ、圧倒的な演奏でした。


6.高知大学合唱団
山台1、2段目を使用。

課題曲
パレストリーナの難曲、第1声が伸びきらなかった。惜しい。
全体的に拍節感を感じる演奏に聴こえて
深い響きで流すことが出来なかったように感じました。
音楽的意図はしっかりと感じられる演奏でしたが、
それを音で表現してまとめるのは、なかなか難しい。
しかし唯一の学生指揮者でよくやった!!!

自由曲
1曲目、言葉の意味を音楽と結び付ける作業がもっと欲しい印象。
Laudate(ほめたたえよ)であれば、もっと言葉に躍動感が宿ってもいいはず。
音楽的な方向性を掴んでいるのは演奏からよく見えるだけに
何とも惜しい印象があります。アンサンブルももう少しまとめられれば。
2曲目、英語のディクションも難しいですね。少々リズムが揺れたのが惜しい。
喜びの躍動感や輝きは表現されていました。
これも音楽的にはどうしたいか?がちゃんと判っているのが
演奏からしっかり聴こえました。
学生指揮者を中心に、全員で格闘したのが演奏からよく判りました。
挑戦したからこそ格闘できたのです。

どんな本番演奏でも練習過程でも結果でも、
それを次にどう生かすか?という事が大事。
さらに良い演奏を目指して頑張って欲しいです。

(つづく)

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