TOPMusic ≫ 全国コンクールの感想2010(その9)

全国コンクールの感想2010(その9)


またしても長期間のインターバルが…。
しかし今回は、やむを得ない理由がありまして。(+_+)

ではつづきです。


----


6 S.C.Gioia(混声24)
(G1 / Kverno “Ave Maris Stella”)


初出場団体、という事で当然初めて聴きました。
情報が無いに等しいから、プログラムの紹介文は見ますよね。
結成8年目、関東大会に2度出場していずれも金賞だった、という事は
挑戦3回目で全国コンクール出場!という事ですか。
…すごくないですか?プログラムの写真もほほえましいし。(^_^)

課題曲、美しいサウンド感を持つ合唱団。
比較的シンプルな響きで音楽が構成されているから
受胎告知の瞬間の新鮮な驚きの雰囲気を意識されたのでしょうか。
もう少しフレーズに発展性があるというか、音楽の展開性が感じられると
更なる深みが作れたような気がしました…。

…と書きながら、そんなの自分だって出来なかったよ~と思ったりして。
人さまの事をあーだこーだ書くのは気楽なものです。
それを実行する事がどれだけ難しいか。

これだけの強烈団体5連続(笑)のあとに登場してこの演奏、
素晴らしいですね。

自由曲、緩やかに音楽が始まりました。
サウンド感のクリアなところがこの合唱団の持ち味のような気がしました。
これは演奏する上では、もう間違いなくストロングポイントで
それをどのように生かすか?が、今後の進む道を切り開いていくのだと思いました。
これだけクリアなサウンド感を持っているのだったら
テンポが変わった部分ではもっと「クリアじゃない部分」を演出してもよいし
曲が崩壊するぐらいの振れ幅があっても良いような気がしたのです。
音楽の中に1本の筋を通した演奏をしていたからこそ、余計に感じたかも。

美しく聴かせるだけのサウンド感を持っている合唱団だからこその話で
実はとても羨ましい(笑)。
美しさは武器です。目が、耳が吸い寄せられる。
それが出来ない団体がたくさんあるのだから、素晴らしいですね。



7 女声合唱団フィオーリ(女声32)
(F4 / 西村朗 「永訣の朝」)


団体紹介分のところで少し触れてある「25周年」、
去年の6月(だったかな?)に、その25周年記念のコンサートを聴きに行ってきたのでした。
blogに書いたかなぁ…?書いてない?
とても素敵な音楽、心温まる雰囲気が満載のコンサートで、
非常に感激しながら帰ってきた記憶があります。
その時にも聴いた「永訣の朝」、その時は客演指揮で「超熱い演奏」でした(笑)。

余談ですが、わたしもこの曲を最近歌う機会があって
何とも劇的というか、音楽が極限での心理状態を歌い手に求めてくる。
非常に疲れました。でも、素晴らしい曲と実感。


課題曲、豊かで美しい声を聴かせる演奏。
フィオーリのサウンド感を漢字で書くと「明朗」といったところでしょうか。
これがフィオーリの演奏の特徴でもあると思います。
反面、サウンドが豊か過ぎるとこの曲のキュートな感じが少々薄れるのですが
その辺りは合唱団の持つ明るい伸びやかな雰囲気でバランスを取っている…と感じました。
それはコンサートの時に感じた元気さ、楽しさ、音楽に取り組む真摯な姿勢、
そういったものが音の中に含まれていて。

25年の月日が作りだした、フィオーリならではの熟成された音楽。。


自由曲。
わたしがフィオーリで「永訣」を聴くのは2度目、指揮者が違うと音楽も大きく変わります。
全体的にサウンドをシッカリ鳴らして伸びやかに歌う雰囲気が生まれた。
もともとのフィオーリのサウンド感でもあります。
大きな会場をモノともしない、大きなな音楽世界を作り上げるのに成功しています。
本当に上手い合唱団。
同時にわたしがムズカシイと思ったのは、
日本語の劇的な音楽は母音が鳴り過ぎると少々健康的になる、という事。
言葉を畳みかける部分では、母音の鳴りを犠牲にしてでもさらに子音の強さ強調した方が
悲壮感の方に音楽が振れていくと感じました。難しい。

しかし一番大事なのは、賢治のこころが噴き出すような感情のほとばしる音。
音楽を十分に理解している演奏と感じました。
サウンドの美しさ、ヘテロフォニーの音の絡み方、そして音から感じる雪の冷たさ。。


----


…あぁこんな陰惨なペース?で書いていては、いつ終わるのか。
わたくしはいま心からいのる、どうか、どうか・・・


(つづく)


スポンサーサイト

Comment













非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL