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全国コンクールの感想2010(その6)


久しくシンナリとしてました。いろいろありまして。
という事で、久しぶりになりましたが感想シリーズを続けようと思います。


……と言うような事をblogに書くと、自分でいつも思うのです。
わたしはそんなに音楽的に優れている訳でも無いし偉い人でもないのだから
人さまの演奏をどうこう言える立場じゃないよなぁ…と。
そういうお前はどうなのよ?と。

わたしは、日々悩み続けている一人の合唱人です。
これはその合唱人が、1年に1回聴く事の出来る
「稀」な時間を経験して感じた独り言です。


という事で、今度こそ続き。


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1 Choeur Chene(混声32)
(G1 / J.Brahms “2 Motetten Op.74” より “Warum ist das Licht gegeben dem Muhseligen”)


統一されたサウンド感をあやつる合唱団。
折り目正しく一体感あるサウンドを持つゆえに、逆に際立った個性を感じます。
きっと目隠し試聴しても、シェンヌのサウンドが判る人は多いはず。
近年のコンクールではロマン派の音楽を演奏し続け、
いちブランドを確立した感さえあります。すごい。

課題曲。
整えられたサウンドが生み出す静謐さが、抜群。
しかしその「整えられた」とは合わせに行っているのではなく
十分な音楽表現する過程で整えられているから、合わせにいったサウンドではない。
音楽が引っ込まない。そして同時に、ポリフォニーの見通しがとても良い。
とても純粋な透き通った音楽になっていると思うのです。

自由曲。
ビクトリアから一転、“Warum”という大胆な問いかけが会場に鳴り渡る。
各パートのフレーズが同じ線上で奏でられているから、
息の長いフレーズを持つポリフォニーの流れがとてもスムーズ。

きちんと技術的な裏付けのある音楽表現が極まると
こういう音楽になるのか。

まるで音の花が溢れかえるようなサウンドを持つ“Lasset”に幸福感を覚え
そして、静かな祈りの音楽“Siehe”となり…。

思わず涙が溢れる。

一つ一つの音符が磨き上げられて音楽になっている。
その音楽の向こうに、ブラームスの姿が見えるかのようだ。
ピアノに静かに向かいながら、音符を楽譜の上に置いていく。
あくまでも静かに、ピアノの音だけが奏でられる。
それは温かな躍動感を持ち、そして祈りの音が込められた音楽だ。

最後に豊かに鳴り響くコラール…。


名演というのは、当然人によって感じ方は違うと思うのだけれど
わたしはこういう演奏が名演なのだと思う。
クール・シェンヌという団体の演奏だけが素晴らしいのではない、
わたしの記憶に残っているのは、1つの素晴らしい音楽。
あの、音楽の向こう側にブラームスの心持を見たかのような、
そして“2 Motetten Op.74”という作品の素晴らしさに、心を奪われる。


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…言葉に直すとどうしても陳腐に感じてしまいます。
本当は、あの音楽を言葉で括るような事はしたくないし
そもそもあの感動はわたしだけのものだし…。

ただ、もしあの演奏を聴いた人の中に大きな感動が生まれていたら
わたしはとても幸せに思います。


(つづく)


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