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広島大学東雲混声合唱団パストラール第52回定期演奏会(その3・ラスト)


今日3つ目、ラストです。

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第3ステージ 「企画ステージ『東雲の魔法使い~magic☆yourself』

素晴らしいんだろうな、と想像はしていたのですが、まさに予想通り。
観客の耳と目を離さない(飽きさせない)よう、幕間を幕間に感じさせない演出!
合唱団の出入りも演技が行われている最中なので、幕間がありません。
常に音楽とストーリーとの一致も見事、またステージを最大限広く使うよう場面計算されています。
そうすると、お客の耳と目は安心して楽しめるのですね。

ストーリーは「オズの魔法使い」をベースにしてあります。
役者は1年生ばかりでしたが、皆さん演技が秀逸!
誰かがメインの演技をしている裏でメイン以外も必ず小さな演技をしているので、
常に場面に奥行きが感じられます。
わたしはロボットくんがすきだったなー。

とにかく非常に楽しみました。
この合唱団の活力の源は、合唱を楽しみ、面白がる心を持っているということ。
そのエネルギーが、こういう企画ステージを実現するパワーとなるのですね。

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第4ステージ「沈黙のありか」

正指揮者黒原くんの指揮です。正指揮者としては最後のステージとなります。
ステージに燕尾服で登場。

1曲目「見えない季節」は、静かなテンポで始まる曲。
最初の問いかけ、もう少し深みのあるサウンドでも良かったかもしれない。
この組曲4曲とも、一回聴いてすぐ理解できる言葉遣いではない詩なので
歌の中に、その言葉の持つ色合いとか強弱、深さ浅さ、などを
駆使し続ける必要がある難曲です。ところどころ、
ピッチやサウンドの乱れが言葉の色を薄めてしまったのが本当にもったいない。
それでも彼ら自身の言葉のリアリティがある演奏と感じられたのは
メンバーの曲に対する強い愛情と、
指揮者である黒原くんの熱意と深い楽曲理解だと思います。

2曲目「不在の論理」は全体的に、少し言葉が聴き取りづらい感じでした。
比喩表現が満載の詩なので、言葉が聴き取れないと色彩感の輪郭さえ消えてしまう。
音楽の流れと言葉(意思)が一致していると思うので、ハーモニーの輪郭も少しかすんだ印象。
全体を覆い尽くす、満たされない疾走感の雰囲気は十分感じられただけに
ちょっともったいなかった感じです。
しかし、もちろん演奏者の燃焼度は高く、音楽の集中力は最後まで続きました。
だからこそ惜しいなぁ。。

3曲目「挑戦状」は、あざけるようなサウンドを十分に作っていたのが好印象、
しかし同時に、たくさんの要素がいっぺんに入って来たため、曲をまとめるのに苦労した気も。
しっかりと聴かせきるのは、本当に難しい曲だと思います。
あからさまな嫌味を合唱として表現するのは、相当ハードルが高いと思うのですが
よく振り切った!歌い切った!という感じでしょうか。
この難曲の世界を表現する、ピアノのサポートも光りました。

4曲目「沈黙のありか」は、最終曲だからでしょうね、
ステージのメンバーの気合に入り様もMAXになったのがよく判りました。
「・・・いよいよ」という静かな雰囲気でいっぱいに。
そうですよね、1年間必死で走り続けた末に辿り着いた「境地」なのですから。

曲の素晴らしさと、歌い手の集中力、
そして指揮者の思いが見事に一致した演奏となりました。
曲の前半は、技術的な乱れも聞き取れましたが、
後半はそういうものは一切感じられなくなり
集中した中での静謐な世界がステージ上から客席へ広がっていきました。

すでに指揮者は腕を振るのではなく、ただ音楽を誘うのみとなり
歌い手は、指揮では無く自らの意思で、自分たちのものとなった歌を歌い続けていた。
彼らが1年かけてようやく獲得した言葉と音楽の世界が、そこにはありました。
素敵な時間でした。
終わってしまうのが惜しいかのような時間。
美しい時間でした。


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第4ステージの後、団長のお礼のあいさつ。
準備してきたセリフではなく、
自分の言葉で語った団長はとても素晴らしいと思いました。

その後アンコール、ワクワク(信長貴富)。
1年生、2年生、3・4年生がそれぞれパフォーマンスをしながら
心温まる歌を聴かせてくれました。
とても良かった。
とてもとても良かった。

もう1回、カーテンコールしたかったな。

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大学合唱団の定期演奏会は、素晴らしく上手!という訳ではないのだけど
仲間たちと1年間試行錯誤した末に辿り着く場所があるのですね。
それがどうしようもなく、とても愛しく感じられるのです。

パストラールの皆さま、素敵な演奏会をありがとうございました!!

(おしまい)

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