TOP ≫ ARCHIVE ≫ 2015年10月
ARCHIVE ≫ 2015年10月
       次ページ ≫

≪ 前月 |  2015年10月  | 翌月 ≫

第70回九州合唱コンクールの感想(その7)


久しぶりですが、このシリーズは完走します!

大学ユース部門については全団体書きましたが、
一般団体については印象に残った団体を書いていきます。
自主休憩して聴いていない団体もいくつかありますので。。(すみません)
また、全国コンクールでたくさんの人に聴いていただける予定の
九州代表になった団体の感想は無しです。

惜しくも代表にはならなかたけど、
素晴らしい演奏をした団体がたくさんあった。
それを自分なりに書き残していきたいと思います。


同声合唱部門

1.合唱団いひゅうもん(女声40)
(F4 / J.Kankainen “1.Haukkani / 2.Ilta / 3.Ekstaasi”)


不思議な名前の団体。
「いひゅうもん」とは熊本の言葉で「変わり者」という意味なんだそうです。
しかしその名前とは全く逆の、真正面から音楽に向き合った
素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

課題曲。
曲の持つ静謐な音楽空間を、間合いとサウンド感で見事に表現していました。
音で静けさを作り出すというのは、相当なセンスが必要になると思いますが
その辺りの作り方は実に自然に作っていました。
男声アルトが何人か混ざっていましたが、全体のサウンドの一体感も良く
(音だけでは男性がいる事に全く気が付かなかった)
この合唱団の持つ若々しく透明感の高いサウンドが、
立原道造の詩の持つナイーヴな雰囲気そのまま!の演奏になったと思います。

技巧的でなく、それを体現しているように聴かせた事が特に良かった。
当然そこに技術は詰め込まれているのですが
作為に聴かせないバランス感覚が見事。

自由曲。
音楽は一転して伸びやかに。
しかし客席に音楽を押し付けるような演奏ではなく、
豊かな音世界がステージ上から拡がってくる感じ。
当然のこととはいえ、3曲の音楽の色付けを「自然に」変えていたし
(それを自然に聴かせる、ってのはなかなか難しい)
とにかく音楽がフォルムを保ったまま伸びやかに届いてくるのが心地よい。

また、課題曲の時もそうでしたが、この辺りの歌い手の自由さ具合や
それを束ねる指揮者のセンスにとても感心しました。
指揮者は決して大振りなどはせず、タイミングや間合いだけをさりげなく演出する事で
合唱団に音楽をゆだねている感覚があり、合唱団もその信頼を受け止めて
その瞬間の音楽に愛情を持って演奏しているさまが伝わってくる!

爽やかで心地の良い音空間が続いていくようでした。
でもそのサウンドは、洗練されているというよりも
若葉のような新鮮でナイーヴさの音は自由曲の時も聴こえて来ていて、
それがこの合唱団いひゅうもんの持つ魅力なのだろう・・・。
そんな事を感じさせる演奏でした。


いつもは賞の事は度外視して聴いているのですが
いひゅうもんの演奏を聴いた後、これはかなり評価高いのでは?
と思ったりして。結果は金賞。うーーん、見事!!!

スポンサーサイト