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辻正行先生への感謝にかえて


今日11月1日は、辻正行先生が亡くなられた日です。
2003年11月1日は土曜日で、大久保混声の練習日でもありました。
東京から尾道へ居を移して2日目にして、急遽東京へトンボ帰りして
大久保混声の練習に参加したのを覚えています。
あの日の練習には、辻秀幸先生がいらっしゃってくださった。。


ここ最近、どういう訳か「水のいのち」を何回か指揮する状況が出てきて
正行先生の十八番でもあるこの曲を指揮するのは
自分には余りに過大な事と思っていたのですが
実際に指揮をしてみるとそれは、正行先生の進んだ道を自分も歩んでいると感じる、
楽しい時間でもありました。

そして、先生の進まれた道のりは、遥かな彼方であるという事も。。

同時に、正行先生が亡くなられて14年が経ち、
正行先生が作られた「水のいのち」とはずいぶんと違う音像を
自分が描くようになったとも感じています。
それだけ時間が経ったという事なのでしょう。

仮に、演奏を正行先生が聴いたらなんておっしゃるだろうか?
「へぇ、君がねぇ・・・」と言って変な顔をなさる気もするし
指揮をする人にはとても厳しい先生だったから
いろいろ言わずに突き放されるだろうなぁ・・・と思ったり。
良いとはおっしゃらないのは間違いない(笑)。

それでも良いのです。
わたしはわたしの蝋燭を懸命に、苦直に、燃やし続けるしかないのだから。


「世間では十年一昔と言うけれど、合唱界は2年ひと昔って言うんだよ」

とおっしゃったのは正行先生でした。
あれから14年。もう七昔になってしまいましたね。

今の自分がこうやって活動しているのは、すべて正行先生あってのこと。
今、幸せに合唱出来ていることに、感謝。

正行先生、ありがとうございます。

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合唱で限界に挑む(コーラス・どーなっつ4all)


昨日、コーラス・どーなっつ4allは2泊3日の合宿+演奏会を無事終了しました。
会場にお越しくださったお客様、どーなっつ参加された大学生の皆さん、
ありがとうございました。
皆さまの心に残る合宿+演奏会となれば幸いです。

講師3人で選曲をする訳ですが、今回もすんなり決まることなく
何度となく話し合いを重ねました。
それは「どーなっつが、例年の繰り返しではなく発展していくため」の選曲を
狙い続けているからでもあります。

今回、比較的容易な作品の部類に入ったと思われる「水のいのち」の「海よ」も
確かに音はそれほど難しくないですが、語られる音楽の内容は想像を絶する深さがあります。
その内容は、とても今回のどーなっつの練習ででやり尽くせる訳がありません。
どーなっつ前は、楽譜を開くたびに曲のテーマの深淵さに圧倒されていました。
果たして、自分がこのテーマに立ち向かえるのだろうか?と。

山本先生、縄先生の選曲とて、
練習時間を考えるとどう考えてもあり得ないレベルの超難曲です。
しかしあえて、少ない練習時間の中でその選曲をしていったのは
合唱音楽を作る限界への挑戦でもあります。

講師3人、持てる力をふり絞って本気で立ち向かいました。
150人超の若者たちも、それに怯むことなく向き合ってきました。
限界への挑戦というのは、非常に苦しい時間が続くという事でもある。
しかし、挑戦したからこそ見えてくる特別な風景があるのだと、改めて思ったのでした。

今年も良い時間を過ごさせていただきました。
実行委員の皆さん、ありがとうございました。
特に、実行委員長の松田さんに感謝申し上げます。

コーラス・どーなっつ4all が開催されます!


中四国の大学合唱団(+若い団体)が一か所に集い
2泊3日のリハーサルキャンプののちに本番を行う企画、
「コーラス・どーなっつ4all」が今年も行われます。

概要は以下の通り。

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コーラス・どーなっつ4all
 ~合唱を愛する中四国の若者たちによるジョイントコンサート~
2017年10月9日(月・祝)
 開場13:40 開演14:00
 入場 無料
広島市西区民文化センターホール(広島市西区横川新町6−1 JR横川駅南口より200m)

<参加団体>
香川大学合唱団(香川)
島根大学混声合唱団(島根)
就実大・就実短期大学グリークラブ(岡山)
徳島大学リーダークライス(徳島)
東広島ユースシンガーズひかり(広島)
広島大学合唱団(広島)
広島大学東雲混声合唱団パストラール(広島)
安田女子大学合唱研究会VividNova(広島)
山口大学混声合唱団(山口)
Chorsal《コールサル》(愛媛)
Dios Anthos Choir(高知)
合唱団そうなそ(山口)
合唱団ぽっきり(広島)

<プログラム>
1.各大学合唱団の単独演奏ステージ
2.指揮法講座受講の指揮者3人のステージ
3.合同演奏
 だれも知らない牛の話 (童話 白井明大 作曲 鶴見幸代)
  指揮 縄裕次郎  ピアノ 鈴木めぐみ

 混声合唱組曲「水のいのち」 より 「5.海よ」 (作詩 高野喜久雄 作曲 高田三郎)
  指揮 大村善博  ピアノ 鈴木めぐみ

 Agnus Dei (作曲 Samuel Barber)
  指揮 山本啓之

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4回目となるどーなっつの今年は、過去最大の150名超の若者たちが集う予定です!
そして合同演奏として今年も講師3人で3曲、演奏します。

「だれも知らない牛の話」という不思議な題名の曲を
広島合唱界の未来を担う縄裕次郎が指揮。

「水のいのち」より「海よ」という、日本の合唱史上最高の名曲中の名曲を
わたくしが指揮。がんばります。

そして、サミュエル・バーバーの代名詞とも言える名曲「Agnus Dei」
現在日本の合唱界でもっとも注目されている山本啓之が指揮します。

講師3人と大学合唱団を中心とした若者たちとのガチンコ勝負が間もなく始まります。
そして若者たちが作り出す、巨大な化学変化を期待しています!
どのような演奏会となるのか、こうご期待!!

「どちりなきりしたん」の鈴


千原英喜作曲、「どちりなきりしたん」の4曲目には
鈴を使用する指定があります。
トライアングルが使われることが多いのでしょうかね?
どうなんだろ??

ずいぶん昔の事になりますが
2004年、四国合唱コンクールで印象深い出来事があり
コンクールにエントリーするからには、本気で取り組まなければならない、
と、わたしは強く思ったのでした。
徐々に、焦らずに進歩して…と思っていたのですが
コンクールに向けて本気で取り組んだ人だけが涙を流すのだ、と知ったからです。

その時のわたしは泣けなかった。


2005年、Chorsal《コールサル》で、どちりなきりしたんⅣ・Ⅴを
コンクール自由曲として取り上げました。
この時、トライアングルを使おうか?とも思ったのですが
何と言っても「本気」ですから(笑)
じゃあ!本物を使わなければ!と思い、
東京へ行き、キリスト教関連の品物を売っている店を何軒かはしごして
四谷の上智大学前にあるお店で、鈴を購入したのでした。
たしか4000円ぐらい?

その年のコンクールの結果は、本気で取り組んだ成果は出たのですが
四国代表となることは叶わず、でした。

わたしは言葉にならず、ただただ涙していました。


どちりなきりしたんⅣの鈴を見ると、わたしはいつもこの時の
本気で取り組んだ時のことを思い出します。
結果として、合唱団内でいろいろと軋轢を生んでしまったのですが(苦笑)
それも含めて、その時の事と「鈴」は今ではとても大切な思い出です。
その時があるから、今がある。

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先日、わたしの友人の福岡のS水さんという方から(笑)
「ぜんぱくさんは良い音の鈴をお持ちらしいですが、貸していただけませんか?」
というお伺いをいただき、うれしい気持ちでお貸ししました。
出身高校が、九州コンクールで「どちりなきりしたんⅣ」を歌われるとのこと。

確か今日が本番だったはず。
つまり現在、わたしの鈴は持ち主から遠く離れて沖縄にいます。
うらやましい(笑)。


きっと本気の高校生たちが、本気の歌をホールに響かせたはず。
そしてあの鈴は、沖縄の地で上手く鳴ってくれただろうか?


そんなことを考えている、尾道の夜です。

「石像の歌」(作曲 森田花央里)について


9月3日(日)、
高知県高知市で行われた四国合唱コンクールが終わりました。

Chorsal《コールサル》は、課題曲G3「子どもは…」(三善晃)
そして自由曲に「石像の歌」(森田花央里)を演奏させていただきました。
一般混声部門に出場、結果は銀賞で全国コンクール行きは叶わず。
四国支部代表になったのは、I.C.Choraleさんです。
ぜひとも東京で良い演奏を!

「石像の歌」は、3年前の合唱コンクール課題曲公募作品の作曲家である
森田花央里さんの作品で、1年半ほど前に東京のCANTUS ANIMAEが初演しました。
現在未出版の作品です。

ドイツの作家であるリルケの詩を、
森田さんが自分で翻訳して歌詞で作曲された、美しくもせつない作品です。

生きとし生けるもの誰もが、絶対の孤独の中に生きています。
その孤独なもの同士の中で、
一瞬でも魂が触れ合うような瞬間があったとしたら・・・。

「石像」は、ついに命を得て石から甦ったのだけど
その命が、自分を愛してくれた人の死を引き換えにしたものだとしたら。
そして、その愛してくれた人の心の中に、自分が生きていたのだとしたら。

わたしは泣くだろう。
わたしが命を得たところでなんになるだろう。
わたしを一番愛してくれた人を、海の中から呼び戻すことは出来ない。

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「石像の歌」は、とにかく美しい音楽なのですが
その美しさは孤高の美しさでもあります。
周囲を拒絶し、孤独でいることを受け入れているからこその美しさ。

しかし音楽の中にほんの少しだけ、石像が石から解き放たれて
命を得たと思われるモチーフがあり、そして哀しみと共に
また石像へ戻っていく姿が音楽となっています。

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Chorsal《コールサル》で演奏するにあたり
様々な試行錯誤の末、初演の演奏とはかなり違った感じとなっています。
しかしそれは「石像の歌」が、これからも命を得るためには良かった気がします。

全員でこの曲を見つめ続けることが出来た、素敵な時間でした。
そして、この曲に真正面からじっくり取り組めたこと、忘れません。

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ということで、合唱コンクールでの「石像の歌」は終わったのですが。

Chorsal《コールサル》では、2018年2月18日(日)に行われる7th.コンサートで
「石像の歌」を再演しよう!!という話が上がっています。

まだ本決まりではありませんが、たぶんそうなるんじゃないかなー?

決まったら、改めてご報告させていただきます。