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記憶に残る音楽


聴いた人の記憶に、長く残る音楽がしたいと思っています。


先日上京して、素晴らしい経験をされた方々とお話をした時に感じた事があり、
また東京で買った本を読んでいて、その方々の話と通じる事が書いてあって感心し、
またその新しい本に、しばらく昔に読んだ本と同じ事が書いてあって驚き。

著者も、書かれた時期も全く違う、その2冊の本に共通して書いてあったことは
「(要約)高度な技術と美音で過度な表現をした音楽は、聴いた人の記憶に残らない」
というものでした。バッサリ(笑)。
そしてさらに共通していたのは

「そのためには、ヴィルヘルム・ケンプを聴いて学ぶべきだ」

というものでした。もちろん他にも共通点はいろいろあるのですが
最後の結論は同じ。ちょっと驚いた。
そういえばヴィルヘルム・ケンプ、手持ちのCDが3枚ほどあります。
前に聴いた時は今一つ、良く判らなかったけど。。


帰京後に体調を崩してしまい(泣)、ようやく今日午後ぐらいに復活したのですが
ヴィルヘルム・ケンプを聴いておりました。
ベートーヴェンピアノソナタ30~32番。

聴きながら、前よりは少し思うところが出てきたかもしれない。
結局、構造を把握しているかどうか?が、音楽にもろに出てくるのだな、と。


良い示唆をいただいた事に、感謝。
今後もいろいろとお話を聞かせていただきたい、と感じた上京となりました。

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全日本合唱コンクール全国大会雑感(その3)


早くも、来年度のコンクール課題曲が発表されましたね。
http://www.jcanet.or.jp/Public/meikyoku/meikyoku-index.htm
まだ日曜日に終わってから1週間経ってない、早い…f(^_^;

今年の課題曲、個人的な感想ですが選ばれたどの曲も素敵だったと思います。
特に、近年は課題曲公募作品がどれも素敵で、魅力的。
朝日作曲賞が単曲ではなく、合唱組曲としての募集になってから
作られる作品の傾向も、音楽と詩の深みを感じさせる作品が増えたように思います。

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今年の全国コンクール、芸術劇場は携帯電話の電波をブロックしているらしく
わたしが居た範囲では、電話が鳴ったりすることはありませんでした。
ただ逆に、プログラムをバサッ!と落とす音が何度も響き渡って・・・f(^_^;

東京都連の三好事務局長が、ステージ上からの諸注意の中で
「プログラムを落とさないように・・・落としたものをさらに拾いに行かないように・・・w」
と言っていたのが耳に残っていて、プログラムを落とす音が聞こえるたびに
(・∀・)ニヤニヤしてしまいました。

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今年の全国コンクールは、近年感じる傾向が一段と強くなってきて、それは
「全国選りすぐりの団体によるジョイントコンサートを聴いているような気分」
に感じるというところ。
昔のように、もう自分たちの団体の賞のことしか考えていない団体は無くなって
それぞれが自分たちの音楽を懸命に披露している連続演奏会。
どの団体もホントに素敵で、輝いていました。
良い時代になったものだ。。。

逆に、欲張りかもしれませんが25年前ぐらいのように
「合唱音楽の地平の彼方を見せる!」
と言った合唱の可能性の真価を問う選曲をしてくる団体は減ったと思います。
そう言う点で、VOCE ARMONICAは凄まじい選曲&演奏でした。

全団体がアルモニカみたいな感じになると、さすがに窒息死してしまいそうですがf(^_^;
音楽の広がりと可能性を十分に聴かせるコンクールだったと思います。


いやぁ、今年も楽しかった!!ヽ(^o^)丿

コンクール出場団体あれやこれや2017(その2・ラスト! 愛媛大学合唱団)※大学ユース学指揮団体のみ


東京入りしております。
この超短期連載も今日で最後f(^_^;
和尚には申し訳ない限りですが、頑張って書きます~。

7.愛媛大学合唱団(混声50)
(G1 / Gloria 作曲 V.MISKINIS)

わたしの出身大学合唱団です。
3年ぶりの全国コンクール出場という事で気合が入っているようです。
愛媛大学合唱団も、山口大と同じく学指揮で全国コンクールへ臨みます。

さて、昨日は中国支部の大学合唱団事情を少し書きましたが
四国の大学合唱団事情を今日は書きます。
おそらく、全国的にご存知の方はほとんどいらっしゃらないと思うので。

四国支部でコンクールに出場してくる団体はだいたい4つです。
各県1大学、という感じでしょうか。
おそらく全国的には、四国4県を言えない方もいらっしゃると思いますがf(^_^;
香川大、徳島大、高知大、そして愛媛大です。

そして特筆すべきは
この4大学のすべてが学生指揮者でコンクールに臨んでいるということ。
出場団体すべてが学生指揮者というのは、全国的に見ても四国にしかない現象です。
理由として考えられるのは、指導者の先生がいらっしゃるかどうか?という部分と
先生がいらっしゃったとしても、どう大学合唱団と関わっているか?ということだと思われます。

東京や関西の大学合唱団と違って
四国支部の大学の場合は、他大学との交流というのはほぼありません。
それは地理的要因が非常に大きい。
なのでどの団体も、ある意味でガラパゴス化している部分が見受けられます。
現在の大学ユース部門の流れからは少し外れているかもしれない。

とはいえ、それは欠点なわけでもありません。

学生指揮者が全国コンクールという大きな舞台を経験できるという事は
今後合唱を続けていくうえで、非常に大きな財産であることは間違いない。
良くも悪くも、自分たちだけが作り上げた等身大の音楽です。
それでぶつかって跳ね返されたとしても、それはすべて自分たちの財産。

考えようによっては、そういうボーナスポイント?のような経験が出来るのが
四国支部の大学合唱団の、大きな特徴だと思われます。

さて愛媛大学、ミシュキニスのGloriaとは凝った選曲だと思いますが
どのような演奏を聴かせるでしょうか。
3年ぶりの全国コンクールで何を得ていくか、注目しています。

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という事で、学指揮シリーズの「あれやこれや」は今回でラストです。

わたしは大学時代に学生指揮者じゃなかった立場なので、
学生指揮者をしている人に対して羨ましい気持ちが常にあります。
ぜひとも今後も指揮を続けて行ってほしいなと思います。

いよいよ明日から、全国コンクールが始まります。
様々な人たちが様々な思いでステージに立つ、客席で演奏を聴く、
日本でもっとも大きな合唱の祭典です。
参加されるすべての人が、豊かな時間が過ごせ丸ように!

それでは会場でお会いしましょう!

(終わり)

コンクール出場団体あれやこれや2017(その1・山口大学混声合唱団)※大学ユース学指揮団体のみ


いよいよ今週末が全国コンクールだなー
そういえば2年前までは毎年コンクール前が一番しんどかったなーと思い(大汗)
久しぶりに文吾和尚のBLOGを覗くと、
おぉ!やってるやってる!!というか、連載が終わってるww

1人で全団体書いたんですかね?すごいなー。。。

あのクオリティで全団体書くとか、あり得ないぐらいシンドイと思うのですが
無事感想されたという事で、おめでとうございます!

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・・・ということで、
和尚が頑張っているので、わたしもちょっとだけ書いちゃいます。ひっさしぶりです。
名付けて、
コンクール出場団体あれやこれや2017(大学ユース学指揮団体のみ)
学指揮団体は2団体しかないですね。山口大と愛媛大。
全部書いた和尚に申し訳ないですが。。。f(^_^;;

あと、和尚のように取材してガチで紹介していくのではなく
「居酒屋で合唱を肴にして飲みながら勝手に喋っている感じ」
が「あれやこれやシリーズ」のコンセプトですので、あしからず。。。


大学ユース部門
4.山口大学混声合唱団(混声39)
(G2 / 混声合唱のための「コスミック・エレジー」より 「鬼女 / わが抒情詩」
 作曲:千原 英喜)


中国・四国地方のいくつかの大学合唱団で10月に行われている「コーラス・どーなっつ」という
リハーサル合宿&本番の企画、わたしも講師の1人として参加させていただいています。
これはなかなか面白いのです。

近年、各地に○○ユースクワイアが結成されていて、
そういう企画が大学時代無かったわたしとしては非常に羨ましい。
そういう各地のユースは、勉強しよう!という意識の高いメンバーの集まりですが
この「コーラス・どーなっつ」は一味違います。
大学合唱団のエッセンスをそのままに、各団体が集合してくるのです。
なので、各大学合唱団の色が存分に見えて、それらが混じり合って成立しているのが
「コーラス・どーなっつ」。
大学合唱団ごと、歌ったことのない曲との出会いや他団体の刺激が受けられるのです。

その「どーなっつ」の中の企画の1つに、実践指揮法講座というのがあって
各大学合唱団の学生指揮者に、講師からアドバイスをして
本番で指揮をする機会を与えよう、というものです。
今年は150人超の参加でしたが、それを3グループに分けて
それぞれのグループで何人かの指揮希望者が出てきて実際に指揮をして
最優秀?のメンバーを講師が決めて、本番で指揮をするという流れ。

毎年、各団体の学生指揮者が登場して、個性豊かな指揮をしてくれます。
その指揮者にも、それぞれの大学合唱団の色が見えたりして、非常に面白い。

やはり、学生指揮者はどれだけ様々な経験が出来るか?というところが
上達するかどうかの大きなカギなのですね。
優秀な先生方に指導していただいている東京や関西の大学合唱団は
そういう点とても恵まれていますが、
中四国の大学合唱団は、先生がいらっしゃる団体でも
様々な音楽を幅広く勉強することは難しい。

そして今の中国地方の大学合唱団は、1団体が突き抜けて上手くて、、という事がありません。
そんな中で、中国コンクールを勝ち上がってきたのが山口大学だったことに
わたしにはちょっとした驚きがありました。
それは、先生が指揮する団体ばかりの中で、山口大が学生指揮者の団体だったからです。
学指揮団体は唯一だったのかな?そこは確認してないのですが。。

山口大が全国行きを決めた大きな要因は、
優秀な地元の一般団体の存在だと思っています。

山口県には、「合唱団そうなそ」という、生きの良い団体(笑)が
2年前に発足していて、山口大のメンバーやOB、
OB以外でも面白い事をやろうぜ!という猛者が集っています。
そういう団体の存在が刺激となって、知らず知らずのうちに山口大のレベルを上げているはず。
彼らは、挑戦することが自分たちの活動を面白くしていく、という事に気が付いたかもしれない。

大学合唱団の外に刺激となる一般団体があって
客観視できるようになったことが、停滞しがちな大学合唱団に新風を吹き込んだのです。

山口大、かなり久しぶりの全国コンクール参加のはずです。
2009年以来だったかなー?
全国コンクールで見るもの体験するもの、何もかも謎だとは思いますが、
ぜひとも頑張っていただきたいと思います。
そして、たくさんの一般団体の演奏を聴いて帰っていただきたい。
皆さんが、新たな歴史の1歩を踏み出しているのだから。

応援しています。
Fくん、がんばってね♪

辻正行先生への感謝にかえて


今日11月1日は、辻正行先生が亡くなられた日です。
2003年11月1日は土曜日で、大久保混声の練習日でもありました。
東京から尾道へ居を移して2日目にして、急遽東京へトンボ帰りして
大久保混声の練習に参加したのを覚えています。
あの日の練習には、辻秀幸先生がいらっしゃってくださった。。


ここ最近、どういう訳か「水のいのち」を何回か指揮する状況が出てきて
正行先生の十八番でもあるこの曲を指揮するのは
自分には余りに過大な事と思っていたのですが
実際に指揮をしてみるとそれは、正行先生の進んだ道を自分も歩んでいると感じる、
楽しい時間でもありました。

そして、先生の進まれた道のりは、遥かな彼方であるという事も。。

同時に、正行先生が亡くなられて14年が経ち、
正行先生が作られた「水のいのち」とはずいぶんと違う音像を
自分が描くようになったとも感じています。
それだけ時間が経ったという事なのでしょう。

仮に、演奏を正行先生が聴いたらなんておっしゃるだろうか?
「へぇ、君がねぇ・・・」と言って変な顔をなさる気もするし
指揮をする人にはとても厳しい先生だったから
いろいろ言わずに突き放されるだろうなぁ・・・と思ったり。
良いとはおっしゃらないのは間違いない(笑)。

それでも良いのです。
わたしはわたしの蝋燭を懸命に、苦直に、燃やし続けるしかないのだから。


「世間では十年一昔と言うけれど、合唱界は2年ひと昔って言うんだよ」

とおっしゃったのは正行先生でした。
あれから14年。もう七昔になってしまいましたね。

今の自分がこうやって活動しているのは、すべて正行先生あってのこと。
今、幸せに合唱出来ていることに、感謝。

正行先生、ありがとうございます。