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コールクライネスが全国コンクールへ。


東京都合唱コンクールに参加してきました。
個人的にいろいろと反省点の多い本番だったのですが。
今回はそういう内容ではなく。

コールクライネスが、大学・ユース部門の代表団体になった!というお話です。
3年ぶりの全国コンクールへの出場となります。

レギュレーションが変わって大学ユース部門になった時から
出場団体枠が少なくなったのですが(東京は確か代表1団体)
クライネス以外にも早稲田コールフリューゲルや首都大学東京など
実力を十分に持つ団体が登場してきたことで
無類の強さを誇っていたクライネスにも苦難の時代が。

わたしが大学の頃に常連だった団体で全国の舞台に出てくるのは、
もう本当に数少なくなっています。

京都産業大学グリークラブ、大谷短期大学輪声会、同志社大学こまくさ、などなど。

この記事は、祝!古豪復活という意味と、もう1つ。。

審査発表を、わたしは2階席で聴いていたのですが
2階席の一番後ろに大量に座っていたのが、クライネスの面々でした。
支部代表団体を発表した時の、後ろから飛んできた爆発的な大歓声。

振り返ると。

泣きながら抱き合って喜ぶクライネスメンバーたち。
肩を叩いてお互いの喜びを確かめ合うメンバーたち。

心からの喜びを表現する彼らの姿はジーン…とするものがありました。
やはり、全国コンクールへ出場するということは、とても名誉なことなのですね。
3年ぶりの歓喜の涙を見ながら、わたしは会場を後にしたのでした。

コールクライネスの皆さま、おめでとうございます!
全国コンクールの舞台で、ぜひ素晴らしい演奏を聴かせてください。
楽しみにしています!

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第56回広島県合唱コンクール


8月20日(日)、東広島市で行われた「広島県合唱コンクール」を聴きに行ってきました。
今年で3年連続観客として聴き、非常に勉強になりました。

この広島県合唱コンクールのすごいところは
全国コンクールレベルの団体がいくつも登場してくるところ。
そして悲しいかな、支部大会への推薦ピッチ数がかなり少ない事。
そう、広島は県コンクールの段階から超激戦なのです。

支部大会が厳しいのはいずこも同じだと思いますが
ここまで厳しい県コンクールは、西日本随一かもしれません。
どの団体も、自分たちの良さをグイグイと聴かせてきます。
人数の少ない団体もしっかり聴かせてきますし
大人数の団体は、ウワッと声が出そうになるぐらいスケールの大きさを聴かせてくる。

同時に、まだ仕上がっていない?と思われる箇所も少し見えたりして、
これをコンクールとしてどう評価するのだろう?と考えると
頭の中がゴッチャゴチャになるぐらい、さっぱり判らない。
結果はすでにHP等に出ていると思うので省略しますが
審査員の先生方がどこに視点を置くか?によって、結果は全く変わってきます。
その点では、まさに「あの日、あの瞬間の結果」だったのかもしれない。

いろいろと素敵な演奏が記憶に残っているのですが
個人的には、合唱団ぽっきりの「生きる」(三善晃)にグッときました。
うん、あれは好きです。

あと全日本理事長賞を、ゆーこりんが受賞していて面白かったです(笑)。

という事で、良い時間を過ごさせていただきました。
次は自分たちが頑張る番です。
お会いした皆さま、ありがとうございました!

わたしの好きだった演奏(その2)


わたしの好きだった演奏、久しぶりに。

明日はCANTUS ANIMAE の演奏会という事で、エールを送る記事です。

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第40回全日本合唱コンクール全国大会
 1987年11月23日
  昭和女子大学人見記念講堂
 一般の部B 合唱団OMP
  恋のかくれんぼ (武満徹)
  交聲詩「海」 (三善晃)
   指揮 栗山文昭
   ピアノ 田中瑤子 浅井道子


今から30年前の全国コンクールでの演奏です。
この部門、全部聴いたはずですが、記憶に残っているのはOMPと豊中混声。
(ちなみに豊中混声は「芭蕉の俳句によるプロジェクション」を演奏)

まだ合唱初めて1年半ぐらいのわたし、何が何だか判らないままに行った東京で
強烈に記憶に刻み込まれたのが、OMPの交聲詩「海」の演奏でした。
昔は、今とはレギュレーションが違っていて、「海」も全曲演奏が可能だったのです。
(当時は「課題曲+自由曲=12分以内」という規定でした)

まず何に感動したかというと、課題曲の音取りに。
田中瑤子先生が、武満徹「恋のかくれんぼ」の音取りをした時に
その音でわたしはシビレて呆然としてしまった。

音取りなのに、そこに次に始まる(と思われる)音楽の息吹が聞こえる。。

果たして、胸の中から甘酸っぱい憧れが込み上げてくるような「恋のかくれんぼ」の演奏。
何と密度の濃い演奏なのだろう。。。

そして交聲詩「海」の演奏がはじまる。

2台ピアノのたゆとう音楽の流れから、壮大な音楽が流れだす。
初めて聴いた曲なのに音の中から、海が力強くしぶきを上げる様が見えてくるかのよう。
場面が変わり、音楽がダイナミックな躍動を始めて、巨大な荒波に客席が飲まれていく。
何ものにも媚びることなく厳然と存在する海、
しかしすべてのものを包み込むほどの大きな懐を持つ海。

海の持つ様々な景色と色が音楽の中から弾け出し
ただただ圧倒されながら。

そして終楽章。
巨大な破壊と苦しみの音が混じり合い、聴いていて苦しさを感じるほどに。
その苦しみの向こう側に、地球と命が高らかに叫び呼ばれ
最後の最後に、まさに海と化した客席をすべて包み込むかのような
ソプラノHiCの入った超シンプルで巨大ななCdur・・・。

その時の客席は、HiCの音が鳴っている時、つまり演奏が終わる前に
まさに海のごとく会場中から大拍手が湧き上がったのです。
圧倒的、これこそがまさに圧倒的。

信じられないような、まさに今目の前で起こった奇跡を聴くという音体験をしたわたしは
文字通り、茫然自失の状態でした。。

確か、7番目のOMPのすぐ後が休憩だったんじゃないかな??
客席がずっとザワザワとし続けていた記憶が何となくあります。
果たしてどうだったのか。。

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交聲詩「海」という名曲が生まれて、あれから30年経ちました。
明日、30年を経て「海」は歌声によってまた命を得ます。

音楽って不思議ですね、この曲は30年前の作品ですが
30年前も明日も、間違いなく「今この瞬間に生まれた音楽」なのですよね。

明日が素晴らしい演奏会となりますように願っています。

わたしの好きだった演奏(その1)


合唱を始めて30数年、いろんな演奏を聴いてきました。
大学合唱団で合唱を始めたから、というのもあるかもしれませんが
必ずしも「上手な合唱でないとダメ!」とは思っていません(苦笑)。
音楽の向こう側に生き様が見えると思っているので
しっかりと血の通った音楽に聞こえることが大切だと思っています。

という事で、自分がどんな演奏に心震わせてきたか?を
思い出しながらボツボツと書いてみたいと思い立ちました。

遠い記憶のかなたではありますが、まずは最も古い記憶から。。。

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昭和61年(1986年)11月
第39回全日本合唱コンクール全国大会(松山)
 一般B部門
  京都アカデミー合唱団

プログラムを持っているはずなのだが、どこへ行ったのか。。泣

この年は全国コンクールが松山開催という事で、
大学1年生だったわたしは自転車をこいで全国コンクールへ行きました(笑)。
今思えば、実に恵まれていた。
愛媛大学合唱団は、土曜日の大学部門に出演、銅賞を獲得。
とはいえ、他大学の演奏は全く聴けず、よく判らないまま。

この頃は中学校部門が無く、高校部門は金曜日、大学・職場部門が土曜日、
一般A部門B部門が日曜日、という3日連続開催でした。
もっと良く知っていれば、高校部門を聴きに行っただろうに。。愚

またこの年の課題曲は、G1がパレストリーナのSuper flumina Babylonis、
G2がブルックナーのChristus factus estという選曲で
合唱団京都エコーがこの2曲を課題曲と自由曲に選んだ年でした。

コンクール3日目日曜日は、わたしはドアマンとしてコンクールのお手伝い。

京都エコーという団体がとてつもなく凄いらしい、という話は聞いていて
その出演順の時は、誰もがドアの中ドアマンをしたがっていた(笑)。
わたしは運悪く外番。。。

どういう演奏の順番か忘れましたが
中に入って聴けたのが、京都アカデミー合唱団の演奏。
課題曲で何を歌ったか?は記憶に無いのですが
自由曲の演奏で心奪われました。

流麗かつ立体的な音楽が、ステージ上から聴き手に迫ってくる。
当然初めて聴く知らない曲なのですが、こちらへ語りかけてくる。
ソロもメチャメチャ上手くて、女声のステージ衣装も大人っぽくて、
何よりも演奏がとにかく美しくて、食い入るようにステージを見つめていた記憶があります。

あとで調べたらその演奏は
ドビュッシー作曲「シャルル・ドルレアンの3つの曲」
という事を知りました。
(追記:H29.6/10 
 コメントをいただきまして、どうやら記憶違いだったようです。
 ドビュッシーではなく、ラヴェル作曲「3つのシャンソン」が自由曲だったとか。
 プログラムを発見して確認すればよかった。。。orz)


演奏を聴き終わった後は、余りの衝撃に無口になってしまい。

その後は、会場外側ドアマンをしながら
合唱音楽の果てはとんでもない世界がある・・・
と考えていました。
そうしていると、バーバー作曲「Agnus Dei」が聴こえて来たり。

へぇ、弦楽のためのアダージョには合唱版があるのかーと
ちょっとビックリした記憶もあります。
それは、神戸中央合唱団の演奏でした。

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でも一番びっくりしたのは結果発表があってから。
自分が無口になってしまうぐらい心動かされて、
「合唱音楽の果てはとんでもない世界がある」と思ったあの演奏が
何と「銀賞」だったのです(大汗)。

えーーーーなんでーー!!!信じられない!!
京都エコーがすごいのは知ってるけど(笑)。

何と、とんでもない世界の果ての向こうに
まださらにとんでもない世界があるらしい。。。
ぼーぜん・・・( ゚ ρ ゚ )ボー

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あれから30数年、もし今その演奏を聴けば全く違った感想を持つだろうし
結果が銀賞だったからと言って、他の演奏の上下があるとも思わないですが
あの演奏に衝撃を受けたのは間違いない。
何も知らなかった自分の、最初の大きな原風景。

ラッススの課題曲


ラッススという作曲家は昔から大好きなのだ。

軽やかで自由さを感じるというのもその理由の1つ。
フランス北部、ベルギー、オランダ辺りは「フランドル地方」と呼ばれ
文化的な先進地だったそうだが、ラッススはそのフランドル地方の出身である。

ラッススと同時代の作曲家パレストリーナとの違いは
モンテヴェルディほどではなくも、ラッスス作品は劇的な表現の音楽であること。
パレストリーナの穏健な音楽の中には、驚くような深さがあるのだけど
ラッススの場合は、それがもっと前面に押し出され、自由に表現されている感じ。
すでに、バロック時代への橋渡しがはじまっている印象がある。

今年の課題曲G1となっているAdorna thalamum tuum Sionについて
新約聖書ルカ伝の中にある、シメオンの賛歌と呼ばれる部分が題材となっている。
楽譜を見ると、やはり自由さと共に実に劇的な音楽表現が感じられる。

この曲は冒頭から畳みかけるように開始され、豊かに世界を彩っていく。
やがて、動的な場面から静的な場面へ物語は移っていき
シメオンの腕の中のイエスに楽曲全体がフォーカスされる。
そのシメオンによって語られる予言めいた言葉から
その後、1000年以上もの長きにわたりもたらされる福音が
繰り返し歌われるポリフォニーとなって豊かに表現されている。

うーん、名曲。。。

何が素敵かと言うと、
動的な音がやがて一点に集中されていく過程が見事に音楽で表現され、
その一点からフィナーレに向けて、音楽が劇的な拡がりを持っているという事。
何とドラマチックな音楽なのだろう。
まるで巨大な遠近法の劇的な宗教画を見ているようですらある。

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個人的にただ1つ残念なのは、これだけ深いラッスス愛を語りながら
わたしは、今年はこのAdorna thalamum tuum Sionをほとんど練習しないこと(泣)。
それでもどこかで歌いたい!と思っているので
不定期で開く「ラッスス会」で取り上げることを考えている。
(第2回目はいつになるだろうか・・・)

今年の課題曲(混声)は4曲とも素敵な曲が揃っていて
個人的には、近年稀に見る豊作の年だと思う。
プーランクも三善も公募作、どれもがとても素敵なのだけど
Adorna thalamum tuum Sionの名演をぜひ聴きたいと思っている。